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スタッフブログ

職人社長の家づくり工務店

2024/04/05

トリプルガラスの5つのデメリット!適切な付け方や場所をプロが解説

トリプルガラスの5つのデメリット!適切な付け方や場所をプロが解説 アイチャッチ

トリプルガラスには重量が重い、初期コストがかかるなど、デメリットがあります。しかし、適切な付け方をすると断熱性が高められる、光熱費を削減できるなど、メリットも多いガラスです。

 

 

【この記事で分かること】

・トリプルガラスは付け方や場所次第でメリットにもデメリットにもなる
・トリプルガラスとペアガラスは地域によって選び分けるのがいい
・ガラスには日射取得型ガラスと日射遮蔽型ガラスがある

 

 

【動画で確認したい人はこちら】

 

性能のいい家といえば、断熱性の高さを上げる人は多いですよね。断熱性能を上げるなら家の構造にこだわる、壁の断熱材にこだわるなどと同じように、トリプルガラスを取り入れようと考えます。

トリプルガラスは断熱性の高さが魅力ですが、取り入れ方によってはデメリットになってしまう部分もあるのです。トリプルガラスは特徴を理解した上で、地域や住環境に応じて上手に取り入れましょう。

そこで今回は、トリプルガラスの5つのデメリットを紹介します。断熱性を含めたメリットも解説していますので、適切な付け方を確認しましょう。

 

 

トリプルガラスのデメリット

住み心地のいい家にしたいと考える方なら、ガラスはトリプルガラスと思う方が多くいます。トリプルガラスとは、3枚のガラスと2層の空気層でできている複層ガラスです。

ガラスが2枚のペアガラスよりも断熱性の高さが知られているため選択しがちですが、トリプルガラスにはメリットだけでなくデメリットもあります。まずはトリプルガラスのデメリットから確認しましょう。

 

重量が重い

トリプルガラスは重量が重いデメリットがあります。窓が重くても生活に支障がないように思われますが、重量のある窓ガラスは開け閉めに力が必要です。数回であれば問題ない動作でも、毎日繰り返すとなると負担になる場合があります。

また、ガラスの重量が重いと戸車が壊れやすくなります。戸車とは窓の下部に取り付けてある、開閉を補助する小さな車輪状のものです。ガラスが重いと戸車に負担がかかるため、メンテナンスコストが発生することもあるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初期コストが高い

トリプルガラスは初期費用がペアガラスよりもかかります。1件あたり、50万円〜100万円くらいペアガラスよりもコストアップすると考えましょう。

初期費用はこれから光熱費削減によって回収できるので問題ないと思われがちですが、設置環境によっては光熱費が変わらない場合や、反対に光熱費がかかってしまう場合もあります。

トリプルガラスを選択する場合は、削減できる光熱費の金額を計算し、コスパを考えて選びましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

日射取得率が減る

トリプルガラスは日射取得率を下げる特徴があります。日射取得率とは室内に取り込む太陽エネルギーの割合のことです。日射取得率が低いと、日が室内に入りにくくなり、日が入ることによる室温上昇がしにくくなります。

夏場は日射取得率が低い方が、エアコンも効きやすく快適かもしれません。しかし、本来なら冬場は日の光によって室内温度を上げられていたものが、トリプルガラスにすることによって上げられず、光熱費が余計に抱える場合があります。

トリプルガラスは断熱性能の高さが魅力ですが、日の光も入りにくくなるところがデメリットです。

 

 

内部結露のリスクが高まる

トリプルガラスを使用すると、内部結露を起こすリスクが高まります。内部結露とは壁の中など、窓以外の見えないところに結露が発生する現象です。これは、室内と外の温度差が大きくなるために起こります。

結露は温度差が大きいほど発生しやすくなり、湿気は高いところから低い方へ移動するものです。ペアガラスなど窓ガラスの性能が低い場合は、窓ガラスに結露が発生します。

トリプルガラスは断熱性能に優れるため、室内外の温度差が大きくても窓ガラス表面には結露がつきません。ガラス表面につかない結露は、窓以外の壁の中など弱いところに移動するため、内部結露が発生します。

内部結露は、施工精度の低い壁だとより起こりやすくなるものです。家の耐久性を大幅に落としてしまうため、性能や断熱性の高い家ほど、壁の構成や施工などが高品質の家づくりが重要になります。

 

 

選べる種類が少ない

トリプルガラスは、大きさや開き方のバリエーションが少ないデメリットもあります。希望する間取りや、どのように光を室内に取り入れたいかで窓の種類を選ぶのが一般的です。

しかし、トリプルガラスを選択する場合、設置できる窓の種類に合わせて間取りを決めるケースも出てきます。また、用途に合ったものが選べない可能性があることも考慮しておきましょう。

 

 

トリプルガラスのメリット

もちろん、トリプルガラスにはメリットも豊富です。トリプルガラスはメリットとデメリットを把握して、コスパや住居環境など総合的に判断して選びましょう。

 

断熱性が高い

トリプルガラス1番のメリットは高い断熱性で、ペアガラスの約2倍の断熱性があります。

トリプルガラスは3枚のガラスと2つの空気層で構成されており、この空気層が外気温の侵入を防いでくれます。よって、寒い冬でも室内の温度を一定に保ちやすいところが特徴です。

 

光熱費を削減できる

トリプルガラスは室内から外に熱が逃げにくいため、冬場の光熱費を削減できます。外気温が急激に下がっても室内温度の変化は少ないため、同じ時間暖房設備を使用していても、ランニングコストを減らすことが可能です。

また、トリプルガラスは日射取得率が下がるため、夏場のエアコンの効きもよくなります。

 

 

 

 

 

窓の表面結露が減る

トリプルガラスは表面温度が下がりにくい特徴があるため、目に見える表面結露が少ないメリットがあります。

結露は、外気によって冷やされたガラスに室内の暖かい空気が触れることで発生します。断熱性の高いトリプルガラスであれば、室内の暖かい空気が触れても、ガラス表面には結露がつきません。

 

防音性が高い

トリプルガラスは防音性が高いメリットもあります。音が透過しにくいのは、ガラスが3層になっているためです。

住宅に関わる問題として挙げられやすい騒音問題も、トリプルガラスにすれば、室内から出る音を軽減できます。また、外からの騒音も気になりにくくなるため、近所の騒音にも悩まされません。

 

 

 

 

 

 

 

 

地域による選び方

地域によるトリプルガラスの選び方のポイントは、省エネ基準地域区分です。省エネ基準地域区分とは、日本各地でどれくらいの断熱性能が必要なのかを国が決めた基準のことです。

省エネ基準地域区分は1〜8の地域に分けられています。1が北海道、2〜7は本州・九州、8が沖縄県に指定されており、1に近いほど寒い地域、8に近いほど暖かい地域です。ちなみに静岡県は5~7に該当し、なかでも浜松市は6となっています。

こうした省エネ基準地域区分を参考に、寒冷地と温暖地それぞれの環境に適したガラスを選択しましょう。

 

寒冷地と温暖地

北海道などの寒冷地はトリプルガラスがおすすめです。一方、季節による温度差が激しくない温暖地はペアガラスが適しています。

YKK APという会社のトリプルガラス「APW430」の熱伝導率は0.90w/m2k、ペアガラス「APW330」の熱伝導率は1.31w/m2kです。この熱伝導率とは、熱移動のしやすさを数値化したもので、数字が小さいほど熱移動しにくいことになります。

上記の数字を見ると、トリプルガラスの方がペアガラスよりも熱伝導率が低いことから、熱移動しにくいことがわかります。

たとえば、北海道のように室内と外の温度差が大きい地域は、熱伝導率の低いトリプルガラスの方がいいでしょう。快適性に関わる効果や光熱費削減効果が高いため、初期費用がかかっても投資分を回収できます。

一方、室内と外の温度差が小さい温暖な地域はペアガラスがいいでしょう。温度差が小さい地域は、トリプルガラスに変えても快適性の変化が少なく、光熱費もさほど削減できないため、投資回収できるほどのメリットはありません。

 

冬季の日射取得量への考慮

先述のとおり、トリプルガラスはペアガラスに比べて日射取得率が低いというデメリットがあります。日射取得率に関してはペアガラスの方が優秀であり、南側からの暖かい日光を取り入れたい冬場でも効率的に日光を取り入れられる特徴があります。

年間の日射量は、太平洋側と日本海側で大きく異なります。太平洋側の冬場は晴れが多く、南側の日光を取り入れやすい地域であるため、日射取得率を高くした方が有利になります。

とくに太平洋側で家を建てる際は、南側の窓をペアガラスにした方がいいでしょう。全方角のトリプルガラスにすると日射取得率が下がり、断熱性能が上がっても、初期費用を含めたトータルではマイナスになってしまいます。

また、ペアガラスにすると断熱性は下がるため、夜はシャッター・カーテン・ハニカムスクリーンなどを利用しましょう。ハニカムスクリーンとはハチノコ状になったスクリーンのことで、断熱性能のあるブラインドのようなものです。

日光を取り入れたい日中はペアガラスでしっかり取り入れて室内の温度を上昇させ、夜は断熱できるものを利用して暖かい空気が逃げないようにするなど、工夫することで省エネになります。

一方、日本海側の冬場は日光を取り入れにくいため、全方角トリプルガラスにし、室内の暖かい空気を外に逃がしにくくした方が効率的です。

このように地域の特性や立地条件によって環境状況は異なるため、室内への日光の入り方を確認してからガラスを選択しましょう。

 

日射取得型ガラスと日射遮蔽型ガラス

ガラスの種類は、ペアガラスやトリプルガラスといった枚数による違いのほかにも、日射取得型ガラスと日射遮蔽型ガラスがあります。

日射取得型ガラスは効率的に日光を取り入れられ、取り入れた後は外に逃がしにくい特徴があります。一方、日射遮蔽型ガラスは外からの熱を跳ね返して中に入りにくくできるため、日差しの厳しい夏場に有効なガラスの種類です。

すなわち、南側の窓は冬でも日光を取り込みやすい日射取得型ガラスにして、南以外の方角は夏場の厳しい日差しを考え日射遮蔽型ガラスのトリプルガラスにすると快適に過ごせるでしょう。

窓をはじめ、少しの工夫で家の質は大きく向上します。こちらの記事では、10万以下で付けられるおすすめの住宅オプション17選を紹介しています。

 

 

まとめ

トリプルガラスのデメリットは、重量が重いところや初期コストが高いところです。断熱性能に優れているため、この2つは仕方がないところではあります。また、日射取得率が減る、内部結露のリスクが高まる、選べる種類が少ないところも挙げられます。

しかし、環境状況に応じて設置すると、光熱費を削減できる・窓の結露が減る・防音性が高いなど、メリットも多いガラスです。設置する目的を明確にし、住んでいる地域や住環境などさまざまな条件をトータルで考えて、うまく利用しましょう。

たとえば太平洋側の地域であれば、南側は冬場の日光を取り入れるためにペアガラスにし、南以外は断熱性を高めるためにトリプルガラスにするなど、場所に適したガラスを選択する工夫がおすすめです。

 

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