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  • 平松建築のこだわり
2026/08/06

WB工法のデメリットは?家づくりで注意すべき7つ

こんにちは!平松建築株式会社です。

WB工法について調べていると、「夏は暑い」「冬は寒い」「電気代が高い」といった声が目に入ります。良いところだけを聞かされるより、弱点を知ってから判断したいというのは当然の感覚です。

そこで今回は、インターネット上で挙がっているWB工法のデメリットに正面から回答します。実際にデメリットとして受け止めるべきものもありますし、施工や使い方が原因の誤解もあります。

両方を切り分けてお伝えします。

【この記事で分かること】

・WB工法のデメリットとして挙がる7項目の実際

・「暑い・寒い・電気代が高い」の原因はどこにあるのか

・WB工法を採用する前に必ず確認すべきこと

結論

WB工法の本当のデメリットは、初期費用の上乗せと、施工する工務店によって品質が大きく変わること。「暑い・寒い・電気代が高い」の多くは施工精度と使い方が原因。

そして採用の前提は、耐震性能を先に固めることです。

【動画で確認したい人はこちら】

WB工法とは?壁の中の空気を動かす仕組み

デメリットの話に入る前に、仕組みを簡単に整理します。

WB工法は、壁の中に空気の通り道をつくり、その通気で室内の空気を入れ替える工法です。動力は使いません。

太陽で壁の中の空気が暖められると膨張して軽くなり、上へ引っ張られていく。いわゆる煙突効果です。

この上昇気流が家全体の排気になります。

夏は気温が高いため化学物質が出やすくなりますが、この時期はまさに通気量が多くなる時期。壁全体から湿気や匂い、化学物質が外へ抜けていきます。

実験では、室内にホルムアルデヒドを多量に添加し、機械換気を一切動かさない条件で48時間おいたところ、指針値の0.08ppmを下回るまで下がったというデータがあります。

冬は形状記憶バネを使った部材が働きます。この金属は温度で伸縮する性質があり、暖かいと開いて寒いと閉じる。

冬は通気口が閉じるため、通気量は夏の10分の1程度になります。化学物質は冬にはほとんど出ないため、この量で問題が生じにくい設計です。

この方式は、機械換気に頼らず空気を入れ替えるものとして国土交通大臣の認定を受けています。

WB工法のデメリットと言われる7つ

1. 温度コントロールが難しい

大手ハウスメーカーの全館空調と比べれば、電気も費用もメンテナンスもかけていない方式です。その分コントロールが難しくても仕方がない、という受け止め方をされることがあります。

しかし実際はそうではありません。30坪ほどの規模でWB工法・断熱等級6で建てた家は、1年間暮らしてみて光熱費が月平均8,000円台でした。

温度も湿度も一定に保った状態での数字です。

温度ムラが出る原因は工法ではなく、断熱が薄い、施工精度が低く隙間が多い、気密が取れていないといった基本性能の側にあります。これはWB工法かどうかに関係なく起こることです。

2. 夏は暑く冬は寒い

「WB工法の家に住んでいるが夏は本当に暑く、エアコンも除湿機も3台使っている」という声もあります。考えられる原因は2つです。

ひとつは施工精度の低さ。隙間があれば、どの工法でも快適になりません。

もうひとつは使い方です。WB工法には使い方があります。

夏は機械換気を止めるのが前提です。壁から化学物質や匂いが抜けていくので、機械で換気する必要がありません。

それでも機械換気を回していると、外の湿気を余分に引き込むことになります。壁からも入り、換気口からも入る。

二重に湿気を入れれば、当然除湿の負担が増えます。

濃度の高いところから低いところへ移動する性質があるため、匂いや二酸化炭素は外へ抜けていき、湿気は室内へ入ってきます。だからこそ夏は換気を止め、通気に任せるほうが有利になります。

エネルギー面でも、緩やかに湿気が入るほうが総量は少なくなります。

3. 建築費用が高くなる

これは事実です。何もしない場合と比べれば、初期費用は確実に上がります。

目安として坪あたり約5万円、30坪なら約150万円が工法そのものにかかる費用です。

ただし、判断は初期費用だけでは決まりません。WB工法は換気システムとして捉えることができるためです。

第3種換気の高気密高断熱住宅、全館空調の高気密高断熱住宅、WB工法の住宅について、初期費用・メンテナンス費用・部材の交換費用・換気による熱損失をすべて合算して長期で比較したことがあります。

50〜60年というスパンで見ると、最も安いはずの第3種換気を上回る安さになりました。

理由は、熱を捨てずに済むことです。機械換気は2時間に1回すべての空気を入れ替えます。

室内を20度にしていても、外が0度なら0度の空気で入れ替わり、また暖め直すことになる。WB工法は換気扇を回さないため、その動力費も熱損失も発生しません。

全館空調はさらに条件が厳しく、導入費用が数百万円規模で、経年で故障すればまた同じ規模の費用がかかります。

初期費用のデメリットは、トータルコストで見ると逆転する。ただし初期費用そのものは上がるので、デメリットであることは間違いありません。

4. 空気がきれいかどうか分かりにくい

「空気がきれいと言われても実感できない」「理屈が分からず宗教のようだ」という声も少なくありません。

一方で、WB工法で建てた方からは「空気がきれい」という評価をいただくことが多くあります。暮らしてみて初めて分かる部分が大きく、モデルハウスに入った瞬間に違いが分かる方もいれば、感じにくい方もいるということでしょう。

大切なのは、感覚に頼らず測れるという点です。二酸化炭素濃度や化学物質濃度は測定できます。

実際に測定してデータを取り続けているため、感覚の問題ではなく数値で確認できる話になっています。実感しにくいという方は、濃度を測ってみるのが確実です。

5. 電気代が高くつく

「月5万円かかっている」という声もありました。この場合、いくつかの要因が重なっていると考えられます。

まず暖房方式です。蓄熱式の暖房はエネルギー消費が非常に大きくなります。

エアコンはヒートポンプ式で、1の電気で空気を圧縮し3〜4の熱を取り出す仕組み。対して蓄熱式は1の電気で1の熱をつくり、レンガなどに蓄えてゆっくり放出します。

同じ暖かさを得るための電気代が大きく変わります。

次に、前述のとおり夏に機械換気を回してしまっているケース。そして施工精度が低く隙間があるケースです。

これらが重なると、月8,000円台で収まる家と月5万円かかる家という差が生まれます。工法そのものが原因ではないという点は押さえておきたいところです。

6. 工務店によって品質が大きく変わる

これは事実であり、最大のデメリットだと考えています。

なぜこの部材をここに使うのか、なぜここは隙間なく施工するのか、なぜここは開けておき、ここは閉じておくのか。この理屈を理解せずに施工すると、必ずどこかがずれます。

仕組みを説明できない状態で施工している家は、良い結果になりにくいのが実情です。

もちろん、これはWB工法に限った話ではありません。高気密高断熱住宅であればどの会社でも同じ品質になるわけではないのと同じです。

ただ、施工の精度をルール化しきれていない部分があるという点は、正直にデメリットとして挙げておきます。

7. 耐震性より優先してしまう

インターネット上では挙がっていませんが、これが最も大きな注意点です。

家づくりの優先順位は、耐震性能がWB工法より先です。まず地震に耐える構造をつくらなければ、家そのものが持ちません。

許容応力度計算をきちんと行い、耐震等級3の家を建てる。これはWB工法かどうかに関係なく、すべての家づくりに言えることです。

空気をきれいにできたとしても、家が倒れてしまえば意味がありません。順番を間違えないことが何よりも大切です。

WB工法を採用する前に確認したい3つのこと

WB工法自体は非常に良い工法だと考えています。そのうえで、採用するなら次の3点を確認してください。

・許容応力度計算を行い、耐震等級3を確保しているか ・工事現場を見て、隙間なく丁寧に施工されているか。気密測定を実施しているか ・「なぜこの部材がここに付いているのか」に会社が答えられるか

3つめは特に重要です。理屈を説明できない会社に依頼すると、施工がずれる可能性が高くなります。

そして順番です。まず丈夫な構造をつくり、施工精度を高めて断熱性・気密性を確保する。

そのうえで換気システムとしてWB工法を加えると、空気の質が上がり、エネルギー負荷が下がり、結露のリスクも抑えられます。

まとめ

WB工法のデメリットとして挙がる7項目を整理すると、次のとおりです。

・温度コントロールが難しい → 断熱と気密の施工精度が原因 ・夏は暑く冬は寒い → 施工精度と、夏に機械換気を止めていないことが原因 ・建築費用が高くなる → 事実。

坪あたり約5万円。ただし長期のトータルコストでは逆転 ・空気がきれいか分かりにくい → 濃度を測定すれば数値で確認できる ・電気代が高くつく → 暖房方式や機械換気の運用など他の要因が大きい ・工務店によって品質が大きく変わる → 事実。

最大のデメリット ・耐震性より優先してしまう → 優先順位は耐震性能が先

WB工法があまり普及していないのは、悪い工法だからではなく、良さが伝わりにくいからだと考えています。安くて手軽なものが広まりやすいのは、住宅設備全般に共通する構造です。

WB工法の役割を理解したうえで、耐震・断熱・気密を固めた家に組み合わせる。この順番で検討すれば、判断を誤ることはありません。

WB工法について詳しく聞きたい方、実際の建物で空気の違いを体感してみたい方は、ぜひ公式LINEからお気軽にご相談ください。

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よくある質問

Q. WB工法にデメリットはありますか?

あります。明確なデメリットは2つで、初期費用が上がること(目安は坪あたり約5万円)と、施工する工務店によって品質が大きく変わることです。

一方で「暑い・寒い・電気代が高い」といった声の多くは、施工精度の低さや、夏に機械換気を止めていないといった使い方に原因があります。

Q. WB工法にすれば高気密高断熱にしなくてもよいのですか?

いいえ。耐震性・耐久性・断熱性を高めたうえで採用するものです。

WB工法を入れれば他は不要という考え方は誤りで、断熱が薄かったり気密が取れていなければ、温度ムラも光熱費も改善しません。順番としては、構造・断熱・気密を固めたあとに換気システムとして加えます。

Q. WB工法の家は夏に機械換気を止めてよいのですか?

大臣認定を受けたWB工法の建物では、夏は通気量が十分にあるため機械換気を止める運用が前提になっています。壁全体から湿気や匂い、化学物質が抜けていくためです。

機械換気を回したままにすると外の湿気を余分に引き込み、除湿の負担が増えて電気代が上がります。詳しい運用は施工会社の説明に従ってください。

Q. WB工法の追加費用はどれくらいですか?

目安として坪あたり約5万円、30坪なら約150万円です。ただし換気システムとして比較すると、換気扇の動力費や熱損失が発生しない分、50〜60年の長期では第3種換気の住宅を下回る試算になります。

初期費用だけでなく、メンテナンス費用や交換費用まで含めて比較するのがおすすめです。

Q. WB工法の会社を選ぶときのポイントは何ですか?

3点あります。許容応力度計算を行い耐震等級3を確保しているか、工事現場で隙間なく施工され気密測定を実施しているか、そして「なぜこの部材がここに付いているのか」に答えられるかです。

特に3つめは重要で、仕組みを説明できない会社では施工がずれる可能性が高くなります。


監修:平松明展(職人社長/平松建築 代表)|浜松市・磐田市・袋井市・掛川市・東京都・関東一部で、耐震等級3・断熱等級7・高気密・WB工法の家づくり。

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