ここを見ているあなたに質問です。
正直なところ家の性能って、会社によってどう違うのかが分かりづらくありませんか?
例えば性能にこだわっている会社があったとして、
こんな話を聞いた時、
「そうなんですね!」となる方はほぼ居なくて、
「へえー(で?それってどうなの?)」という方が大半だと思います。
しかも会社によって言っていることが違ったりしますので、これでは分かりづらいのも仕方ないと思ってしまいます。
そこでこのページでは、まず平松建築の性能を知っていただいた上で、各性能がどんなことを表していて、これから家づくりを進めるにあたり自分たちが快適な生活をするためには
ということをお伝えします。
ほんとは全部読んでから結論を見て欲しいのですが、超ボリュームになってしまったので先に一旦まとめます。
これに尽きます。
もちろんこれは各種数値性能をちゃんと出していて、且つそれぞれの根拠が明確になってはじめて言えることだと思いますので「じゃあ平松建築はどうなの?」というのはここから詳細をご覧ください。
まずは平松建築の主な住宅仕様をお伝えします。
「〜」表記で数字に大きく幅があるのは弊社内の住宅グレードによる差です。
また弊社は全棟注文住宅のため、各数値は1棟ごとに若干のばらつきがあります。
おおまかな数値としてご覧ください。
※WB工法は24時間換気不要の大臣認定あり
月平均光熱費 9,025円
※平均38坪で26棟の平均データで1KWh28円換算
月平均売電収入 約23,392円
※売電単価19円+自家消費比率15%として
とはいえ、これだけでは各数値はどれくらいが標準的で、どこが良くてどこが悪いのか・・・
というのが分かりづらいと思いますので、次に断熱と気密に関する言葉について1つずつ解説をしていきます。
ざっくりと説明すると、
このように性能値として書かれている数値はすべて数値が小さい方が高性能となります。
次に1つずつ具体的な説明に入ります。
家の断熱性能を表す値で「外皮平均熱貫流率」といいます。
単位は W/(㎡・K) で、家の中と外の温度差(K)がどのくらいのときに1㎡あたりどのくらいの熱(W)が行き来するか。という単位です。
要するに家の中と外で熱が行き来している量のことなので、UA値は小さい方がより高性能。と覚えれば良いと思います。
国が省エネ基準として定めているUA値は地域により異なり、ここ磐田や浜松など県西部の地域は0.87が基準値です。
ただこれを満たしていれば夏涼しく冬暖かい家かと言うと、もちろん家の性能はUA値だけでは判断できないのですが、UA値が0.87の家はだいぶ寒かったり暑かったり感じる方が多いと思います。
家の気密性能を表す値で「相当すき間面積」といい、家全体のすき間を延床面積で割ったものがC値です。
単位はc㎡/㎡です
例えばC値が1.4で延床面積が33坪(おおよそ109㎡)の家であれば、1.4×109ですき間が計算できますので、家全体のすき間が152.6c㎡(はがき約1枚分)となります。
以前は省エネ基準としてC値が使われていたのですが、この2021年現在はそういった基準値がありません。
ただし基準がないなら気にしなくてokというものではなく、すき間が多ければそれだけ冷暖房の効きも悪いですし、すきま風など住心地にも影響があるので、C値もちゃんと教えてくれる会社が良いと思います。
ただし、C値がすべてではありません。
例えば平松建築では壁内通気をするWB工法を採用していますので、極限まで切り詰めている会社と比べるとC値は高めです。すべての部材を閉じたときに0.7〜、すべての部材を空けたときに1.4くらいです。
ただし自然換気する工法のため機械式換気が不要なため、この気密性能(C値)が住環境に与える影響は少ないです。
更にそれだけでなく、ビニールクロスと防湿シートをあえて貼らないことで室内の湿度や二酸化炭素や化学物質が壁の中に抜けるため、機械換気に頼らなくても空気を綺麗に保つことができるというのもWB工法の良いところです。
ちょっと余談になりますが、いわゆる第一種換気と言われる給気にも排気にも機械を使った家中換気システムについては私たちとしては3つの問題があると思っています。
※3種換気だと8W/h程度
分かりやすいのはコスト面だと思うので計算すると、第一種か三種で7.5倍の差があります。今は1kWあたりだいたい28円くらいですので、60×24×365/1000×28とすると、第一種換気の運用コストは年間でおおよそ14700円。
それに対して第三種換気の場合は2000円くらいとなります。
年間12000円の差というと大してないように見えますが、仮に向こう50年間生活するとしたら、この差は約60万円くらいになります。60万円と聞くと、ちょっと影響ありませんかね?
あとはメンテ費ですね。聞いたり調べたりした限りではだいたい10年前後で5万円のようですが、それってほぼ間違いなく機械の交換費用だけなんですね。
実際にはそれに加えてダクト内の清掃をしないと、入口側の汚れは給気口のフィルターで防げたとしても、排気側にはどうしたってホコリや塵は積り貯まりますから、カビやダニの発生源になってしまうことを思うと清掃は必要だと思いますので、第三種と比べた場合にはコスト面ではかかりがちになると思います。
もっとも、これはただ第一種換気と第三種換気のランニングコストを比べた場合の話で、それで同じ効果が得られているんですか?というのはまた別問題ですが、WB工法の場合はこの第一種換気よりも良い結果が出ていますので、WB工法を使う場合でいうと第三種換気の方が圧倒的に良いことになります。
窓性能の単位はUA値と同じ W/㎡K です。
これも特に省エネ基準値があるわけではないのですが、昔ながらのアルミサッシの場合はおおよそ3.5W/(㎡・K)くらいの値で、外側がアルミ、室内側が樹脂のハイブリッドサッシだと2.33W/(㎡・K)くらい。
3枚ガラスの樹脂サッシだと1W/(㎡・K)以下ということもあります。どこまで性能を求めるかで会社によって結構変わる部材でもあります。
その他、窓の性能はガラスの枚数やガラス内のガスの種類、外気を室内に届きにくくするための窓枠内部の部屋数が影響します。窓の説明は比較的短めですがこんな感じです。
ここまで色々と書いておいて何なのですが・・・
「やっぱり分かりづらいよ!」
というのが本音ではないでしょうか。
性能というのはどうしても数値で表現するものですので、結局ややこしく感じてしまったことはお詫びしますが、そもそも「なぜ家に性能を求めるのか」について、ちょっと整理してみませんか?
先に平松建築としての結論をお伝えすると、見るべきは数値性能だけではなく、実際にかかっている光熱費や住心地。これが家の性能を求める上で最終的に最も大切なことだと考えています。
「なぜ家に性能を求めるんですか?」と、自分に問いかけてみてください。
おそらく多くの場合は、夏涼しく冬暖かく過ごせる快適な暮らしたい、光熱費を抑えたい、環境負荷を減らしたい。といった何らかの目的があって、その目的のために家の性能を求めていると思います。
その目的のために性能を良くしたいというのはもちろん仰るとおりなのですが、断熱や気密といった性能値は良くすればするほどコストアップにつながりますし、数値性能がどうであれ、最終的に感じる体感具合には個人差がある。というのはこれまでの人生経験上で何となくイメージされているかと思います。
なので数値性能はもちろん気にしつつも、実際に住んでいる方にリアルな光熱費の話を聞いて、更にその人が住んでいる家を体感してみる。というのが会社選びにおいては特に大事ではないかなと考えています。
・・・こう書くと、あまり性能に自信がないように思われてしまいそうですが、むしろ逆で、上位グレードはZEH基準のUA値0.6以下という性能よりも更に性能の良いUA値0.46。
下位グレードでもZEH基準となる0.6に近い性能値となりますので、数値性能で比較される方が見ても充分に納得のいく性能値となっています。
さてここまで読んでいただいた方は、おそらく途中にあった実際に暮らす方の光熱費がいくらくらいなのかが気になっていると思います。
対面でのご相談中ならより詳細が載った資料をご覧いただけますが、ここでは簡易的に説明させていただきます。
延床面積の平均が38坪で平均9025円というのが、平松建築のお施主様が実際に払っている平均光熱費です。
家の広さや住宅グレード、家族の人数や生活時間帯などもバラバラですが、どうでしょう。今アパートやマンションに暮らしている方、あるいは築年数が何十年と経っているご実家に暮らしている方が見ると、おそらく今かかっている光熱費よりもかなり安いのではないでしょうか。
この価格の実現には大きく3つのポイントがあります。
1点目はここまでに伝えた性能の話ですので割愛します。
2点目のオール電化については、言い換えればガスを使わないということです。
ガスを使用しないことで基本使用料がなくなり、その分基本生活費が下がります。
今までのお客様の中には、料理でどうしてもガスを使いたいという方もいらっしゃったのですが、モデルハウスでラジエントヒーターでの調理を体験してもらい、火力や味に問題ないことを確認してもらったうえで皆様オール電化で建築しています。
3点目の設計については詳しく説明します。
この自然の力を取り入れた設計手法のことを「パッシブデザイン設計」と呼びます。
特に開口部(窓)については太陽熱の影響を受けやすい場所のため、どれだけUA値やC値といった数値性能が良くても、開口部の設計によっては実際に暮らしている時の体感温度が暑い・寒いということが起きます。
そこで平松建築では冬にできるだけ多く日射取得するためリビング南面の窓面積を床面積の少なくとも20%以上、理想として25%以上になるよう窓面積の設計をしています。
夏と冬では太陽の位置が異なるため、屋根や庇(ひさし)の長さを調整して、冬は正午の時点で陽が入るように調整を行い、夏はご希望に応じて太陽熱が入ってこないように窓の外側に設置するスタイルシェードと、室内側に設置するハニカムシェードという2つの日射遮蔽の提案を行っています。
設計時には近所の建物も実際の大きさでCADソフト上に登録し、全棟で日照シミュレーションをして太陽光と太陽熱について計画をしています。
これらの設計により、設計時の光熱費シミュレーションでは35坪程度の家で13000円前後。実際のお引渡しをしたお客様からご提供いただいた光熱費をまとめると、執筆時点で26棟の平均値で実際にかかっている光熱費が毎月9000円程度となっています。
なお、この根拠となるお客様邸のデータもあるのですが、あいにくお名前が載っているためここには掲載できません。
希望される方には対面・オンライン問わずお会いしたときにご覧いただけますので、言ってくださいね。
実際にどれだけの光熱費がかかっているのか。
というのは数値性能やシミュレーションによる結果よりも大事な建てた家の実績だとだと考えていますので、引き続き光熱費の実データを取得し続けて、このページも更新したいと思います。
このように家の性能というと断熱や気密の話が多いですが、特にこの地域に住む私たちにとっては忘れてはならない、家づくりにおいて最も重要な性能があります。
耐久性・耐震性です。
「なんのために家を作りますか?」という質問をすると、
家族と楽しく生活するため。
趣味を充実させるため。
アパート代がもったいなくて。
・・・など、色々な答えが返ってきますが、
「では耐震について考えたことはありませんか?」と質問すると、
「それはもちろんありますが、当然だと思って言っていませんでした」という方が大半です。
ここ静岡県西部は、かれこれ40年ほど前からずっと、いつか東海大地震が来ると言われ続けている地域のため、私たちを含め、この地域で育った皆は口に出さずとも、大前提として安全で長持ちする家を求めいるんですね。
もしそれを求めているなら安心してください。
私たちの考える安全な家とは、複数回の地震に耐え、30年ではなく60年や100年といった長く住み続けられる家です。
実は耐震については私たちも「対策するのが当たり前」と思ってしまい、あまり積極的に耐震性や耐久性の話をすることがなかったのですが、比較的最近の家でも耐震性能が弱い家があるというのを知って、近年では耐震性のこともちゃんと伝えるようにしています。
話は変わりますが、2016年の熊本地震を覚えていますか?
あの地震は2日連続で震度7の地震がきたとても大きな地震でしたが、その被害も凄まじく、倒壊・大破した家が何百棟とありました。
ご存知の方もいるかもしれませんが、実は日本では大きな地震がある度に耐震に関する法改正があるのですが、2021年4月現在、最新の基準である2000年基準では、最低でも耐震等級1を満たそうという基準ではあるものの、熊本地震ではわずかながら耐震等級1の家が倒壊した。という実際のデータがあります。
そして、今の基準で最も頑丈である耐震等級3の家は、熊本地震で1棟も倒壊していません。
平松建築では全棟で許容応力度計算という構造計算の中でももっとも手間がかかる代わりに一番精度の高い計算をして、基礎と構造材だけで耐震等級3を取得しています。
そのうえで耐震部材としてコーチパネルを全棟標準採用しています。ここまでの説明がだいぶ長くなっていますのでコーチパネルについては割愛してこちらの動画をご覧いただけたらと思いますが、耐震等級3を取得したうえでさらにこのコーチパネルを使った家というのは十分な強度をもっていることがよく分かっていただけるかと思います。
これが耐震性に対する平松建築の標準仕様です。
これは家のグレードによらず、弊社の全棟で標準仕様としています。
ここまでご覧いただくと、長い人生を考えると耐震等級3に加えて更に繰り返しの地震に強いコーチパネルを使い、大地震に何度も耐えれる住まいを作ることがとても大事。
ということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
この地震に強い家づくりは家の中で最も重要度が高いことはご理解いただけると思いますが、実は耐震性とほぼ同等な、超重要な要素がもう一つあります。
壁内結露対策です。
さて皆さん、結露と聞くとどんなイメージでしょうか?
おそらく大半の方は冬の室内の窓につくあの水滴を思い浮かべると思うのですが、実は結露には大きく2種類あるというのをご存知でしょうか?
1つはいま挙げた冬のあの結露で、表面結露といいます。
表面結露は主に冬に起きるもので、温かい側の空気に含まれる水分が空気が冷やされることで水滴になって見えるという状態なんですね。
そしてもう1つを壁内結露(または内部結露)といいます。
壁内結露は文字通り壁の中に結露ができてしまう。というもののため、冬の結露と違って目に見えませんので発見が遅くなってしまいます。
ちなみに壁内結露は比較的夏に起きやすいもので、私たちの住むこの静岡県西部地域の温暖かつ湿度が高めな気候では他の地域と比べ夏型結露のリスクが高いのですが、私たちの採用しているWB工法では壁内に通気層を設けることで湿気を含む空気が壁内に溜まることがありませんし、ビニールクロスや防湿シートなどの透湿抵抗の高い素材をあえて室内側で使わないので、基本的に壁内結露が起こる状態になることがありません。
もちろん冬型結露の検討も結露計算していますが全く問題ありません。
ちょっと補足すると、夏型結露というのはエアコンの使用に伴い室内が冷えて、湿気を通しにくいビニールクロスなどの奥の室外側(壁内)で水滴が出る状態です。
夏の場合は外気が暑く湿っていて、室内が冷たく比較的乾燥している状態になるため、気温や湿度はバランスをとり均一化するべく湿気は高い所から低い所へ移動します。
ですので、暖かく湿った外気は空気量が膨大で壁の中にどんどん侵入してきます。壁の中の湿気が室内側に近づくにつれて温度はエアコンの設定温度に近づいていき、相対湿度がだんだんと高くなり、いずれ結露します。
快適性を求めれば求めるほど外気との温度の差が大きく、夏も冬も結露リスクが増すというジレンマがありますが、通気をとるWB工法は結露リスクなく快適性を求めることができる仕組みのため強くおすすめしています。
また、もし結露についてより詳しく知りたいという方がいましたらお会いしたときに伝えることもできますし、飽和水蒸気量と露点というワードで検索いただければより理解が深まると思います。
さて何度も言うようですが、なにせ壁内結露は壁の中で起きるので目に見えないんです。
なので発見が遅いというか、そもそも発生しているかが分かりませんし、分かるときは何か変化があった後なので、それに気づけるのは例えば木が腐ってしまい匂いがしたりカビが目立ってきたりといった、比較的症状が進行した後に気づくことになります。
でも、気づいた時にはもう遅いということが大半なんです。
そのため、そもそも壁内結露が起きないようにする事がとても重要です。
壁内結露が起きないようにするには素材を考える必要がありますので、平松建築では結露計算をした上で壁の中の断熱材と構造用パネルの仕様を決めているのですが、それに加えて通気をとるWB工法を採用していますので壁内結露が起きる可能性はなく、耐震性はもちろん、耐久面においても長持ちする家をつくっています。
また、パっと見や工法などで分からない更なる耐久性として国が認める長持ち住宅という長期優良住宅を全棟で取得しているのと、できるだけメンテナンスコストがかからない部材を使った家づくりを標準仕様としています。
これが私たちの考える安心・安全で長持ちする家です。
これから家づくりを進めようという方のうち、実に90%以上の方はお金に対する不安があるそうです。
そのため多くの方は住宅ローンの総額を気にするのですが、住んでからの水道光熱費やメンテナンスコストといったランニングコストまで気にして家づくりを進めている。という方は、全体の10%にも満たないそうです。
ですが、実際には毎月の出費が1万円違えば60年間で720万円も変わりますし、高耐久材でメンテナンス回数の少ないものを選択すれば、生涯で1000万円近くのコスト削減が可能と、住宅ローン以外の費用についても考えた方が良いことははっきりしています。
そのため平松建築では、
家づくりの初期コスト(住宅ローン)と水道光熱費とメンテナンスコストのことを住宅にかかるトータルコストと呼び、このトータルコストが最も安くなる家を提供しています。
性能のこと、仕様のこと、進め方のこと、何でもかまいません。
家づくりについて何か聞いてみたいことがありましたら、いつでもご連絡ください。
とても長いページになってしまい恐縮ですが、最後までご覧いただきありがとうございました。
家づくりを検討される方の参考になれば嬉しいです。