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  • 家づくり学
2026/08/13

マイホームの将来リスクは?60歳までに備える7つの対策

こんにちは!平松建築株式会社です。

「家は建てたいけれど、正直怖い」。金額は大きいし、ローンは35年。

60年、80年先まで家がもつのか、地震やシロアリでトラブルになったらローンを返せるのか。賃貸なら引っ越せばすみますが、持ち家は一度の決断がとても重い買い物です。

でも、リスクは「分からないから」怖いのです。何が起こり得るかを知り、先に対策しておけば、家のリスクは大幅に減らせます。

今回は、家を建てて数十年後に直面しやすい7つのリスクと、その対策をお伝えします。

【この記事で分かること】

・マイホームで長期的に直面する7つのリスク(お金・劣化・災害)

・それぞれのリスクを建てる前に減らしておく具体的な方法

・「知らずに建てる」ことこそが最大のリスクである理由

結論

備えるべきリスクは、メンテナンス費用・光熱費上昇・金利上昇というお金の3つと、シロアリ・漏水・内部結露・地震という家そのものの4つ。共通する対策は、建てる前に「長期のコストとリスクまで計算した家づくり」を選ぶこと。

建てた後からできることは限られます。

【動画で確認したい人はこちら】

マイホームに迫る7つのリスクと対策

1. メンテナンス費用

住宅ローンは毎月少しずつ返せますが、メンテナンス費用は10年後・15年後にまとまって数百万円単位でやってきます。子どもの教育費と重なれば家計への打撃は深刻です。

払えないからと先送りすれば、傷みが進んで取り返しのつかないダメージになることもあります。

対策は2つです。まず、そもそもメンテナンス費用がかかりにくい家を建てること。

機械設備は必ず壊れるので、機械に頼る量を減らし、換気もシンプルな方式を選ぶほど交換コストは抑えられます。実際、全館空調の交換で数百万円規模の見積もりになった例もあります。

そのうえで、残るメンテナンス費用が「いつ・いくら」かかるのかを建てる前に計画し、ライフプランに組み込んでおくこと。住宅のメンテナンスコストまで分かるライフプランは、住宅会社とライフプランナーの両方が揃って初めて精度が出ます。

2. 光熱費の上昇

電気代もガス代も、単価は長期的に上昇傾向にあります。光熱費が月2万円の家庭なら、単価が3〜4割上がるだけで年間10万円近い負担増になり得ます。

単価は自分ではコントロールできません。対策は、単価が上がっても影響を受けにくい家にすることです。

省エネ性能を高めて使うエネルギー自体を減らし、太陽光発電で電気を買わずにすむ状態をつくる。発電した電気をそのまま使えるという意味では、オール電化と太陽光の組み合わせは自家消費の比率を上げやすい方法です。

3. 金利の上昇

変動金利は文字どおり変動します。歴史を振り返れば、金利が今よりはるかに高かった時代もありました。

金利が上がる局面では、借りた時点の金利が完済まで変わらない固定金利がリスクを抑えやすい選択になります。考え方は人それぞれですが、不確定要素をなくせるのが固定の強みです。

変動金利を選ぶ場合は、「5年ルール」「125%ルール」の落とし穴を知っておいてください。金融機関によっては、金利が上がっても5年間は返済額が変わらず、その後も返済額の上昇は125%までに抑えられます。

一見安心に見えますが、抑えられた分の利息が消えるわけではなく、未払い利息として残ります。気づかないまま完済時期を迎え、一括返済を求められて資産の大部分を失う。

そんな事態を避けるためにも、仕組みを理解したうえで選びましょう。

4. シロアリ

シロアリに土台や柱を食べられた家は、押しただけで穴が開くほどスカスカになることがあります。被害のある家とない家では、地震で倒壊する確率が大きく変わるという調査もあり、耐震性を根本から崩す存在です。

シロアリが活発になる条件は3つ。日が当たらない、通風がない、湿気ている。

この3つが揃う床下で、すべてを外すことはできませんが、「通気」なら設計でつくれます。床下に風が抜ける家は湿気がたまらず、シロアリが活動しにくくなります。

実際、シロアリリスクの高い沿岸部でも、床下の通気が確保された家が100年近く健在という例があります。もちろん通気だけで寒い家になっては本末転倒なので、断熱とセットで両立させることが大切です。

5. 漏水

雨漏りというと屋根を想像しますが、実は最も多いのは外壁からの漏水です。窓や配管まわりなど複雑な部分から水が入り、壁の中で木材が傷み、含水率が上がってシロアリを呼び込むこともあります。

しかも壁の漏水は、屋根と違って室内に水が垂れないため気づきにくいのが怖いところです。

対策は、防水を維持しやすい外壁を選ぶこと、防水シートを精度よく施工すること、そして万が一水が入っても通気層から抜けて乾く構造にしておくことです。「入れない」だけでなく「入っても抜ける」まで考えるのが長持ちする家の設計です。

6. 内部結露

水蒸気は雨粒よりはるかに小さく、わずかな隙間からでも壁の中に入り込みます。壁内で結露する「内部結露」の怖さは、雨漏りと違って保証が効きにくいことです。

内部結露で構造材が傷んでも、保険で直せないケースがあります。

対策は、結露計算を行うこと、そして湿気を通しにくい層で壁の両側を挟まないことです。外側も内側も湿気が抜けない構造にすると、入った水蒸気の行き場がなくなります。

「入っても抜ける」構成にしておけば、劣化の進行は大きく抑えられます。放置すれば、建てたときは耐震等級3だった家が、数十年後には等級2や1相当まで劣化していることもあり得ます。

7. 地震

日本に住む以上、地震は避けて通れません。押さえておきたいのは、建築基準法は最低限の基準だということです。

基準をクリアしていても「絶対に潰れない」わけではありません。

耐震等級は1から3まであり、等級3は等級1の1.5倍の強さです。許容応力度計算という詳細な構造計算で根拠を持たせ、施工精度よく建てる。

さらに、1回の地震に耐えるだけでなく、繰り返しの揺れにも耐えられる強さを確保する。そして4〜6で挙げたシロアリ・漏水・内部結露への対策で、その強さを数十年維持し続ける。

ここまで揃って、初めて地震への備えになります。

まとめ

7つのリスクと対策を整理します。

・メンテナンス費用 → 機械に頼らない家+ライフプランへの組み込み ・光熱費の上昇 → 省エネ性能+太陽光で単価上昇の影響を受けない家に ・金利の上昇 → 上昇局面では固定金利が有力。

変動なら未払い利息の仕組みを理解する ・シロアリ → 床下の通気と断熱の両立 ・漏水 → 最多は外壁。「入っても抜ける」設計に ・内部結露 → 結露計算と、湿気の逃げ道のある壁構成 ・地震 → 許容応力度計算による耐震等級3+劣化対策で強さを維持

どのリスクも、建てた後にできることは限られます。逆に言えば、建てる前に知って対策すれば、ほとんどは防げるリスクです。

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よくある質問

Q. マイホームの将来リスクにはどんなものがありますか?

大きく分けて、お金のリスク3つ(メンテナンス費用・光熱費上昇・金利上昇)と、家そのもののリスク4つ(シロアリ・漏水・内部結露・地震)です。いずれも建てた後の対処は難しく、建てる前の設計と資金計画でどれだけ備えたかで結果が大きく変わります。

Q. メンテナンス費用はどう備えればよいですか?

まず機械設備に頼りすぎない家にして、メンテナンス費用そのものを減らすことです。機械は必ず壊れるため、換気などはシンプルな方式ほど交換コストが抑えられます。

そのうえで、残る費用が「いつ・いくら」かかるかを建てる前に把握し、ライフプランに組み込んでおきましょう。住宅のメンテナンスコストを提示できる住宅会社を選ぶことが前提になります。

Q. 変動金利の「125%ルール」とは何ですか?

金利が上がっても、返済額の上昇を直前の125%までに抑える金融機関のルールです。ただし抑えられた分の利息は消えるのではなく、未払い利息として残ります。

気づかないまま完済時期を迎えると一括返済を求められる場合があり、これが変動金利の大きな落とし穴です。ルールの有無や内容は金融機関によって異なるため、契約前に必ず確認してください。

Q. シロアリを防ぐには何が効果的ですか?

シロアリが活発になる条件は「日が当たらない・通風がない・湿気ている」の3つで、このうち設計でコントロールしやすいのが通風です。床下に風が抜ける構造にすれば湿気がたまらず、シロアリが活動しにくくなります。

断熱とセットで計画すれば、寒さと両立させることも可能です。

Q. 内部結露はなぜ怖いのですか?

壁の中で起こるため目に見えず、雨漏りと違って保証が効きにくいからです。内部結露で構造材が傷んでも保険で直せないケースがあり、放置すると耐震性能そのものが劣化していきます。

結露計算を行い、湿気が入っても抜けられる壁構成にしておくことが対策になります。


監修:平松明展(職人社長/平松建築 代表)|浜松市・磐田市・袋井市・掛川市・東京都・関東一部で、耐震等級3・断熱等級7・高気密・WB工法の家づくり。

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